重い荷物を背負って不安定な岩場を踏破するのはとても怖いものです。
ハイレベルな岩稜縦走では置いた足場が「ぐらっ」と動いたり、掴んだ岩が剥がれたりすることが多々あり、バランスを崩しがちです。バランスを崩した後のフォローをミスすると、滑落の危険もあります。
岩場の処理が苦手な登山者は、どうしても腕に頼る傾向がありますが、岩稜縦走で重要なことは、腕で岩にしがみつくことではなく、高いバランス感覚を維持し続けることです。言い換えれば「重心」を整え、重力が頭の先から足裏にかけて作用していることを歩きながら意識できることです。重心を意識することができれば、バランスを崩すことが少なくなりますし、よもやバランスを崩した場合でも瞬時にバランスを修正できるのです。
北アルプス大キレットやジャンダルムなどの危険な岩稜を安全に踏破するためには高いバランス感覚が求められます。ボルダリングはこのバランス感覚を養うトレーニングに最適です。 ボルダリングでバランス感覚を養えば、苦手だった岩稜縦走がきっと楽しくなるでしょう。
「そらよん」にはビギナーゾーンがあり、傾斜が緩い岩稜縦走用壁面が充実しています。
憧れのアルプスの美しくも険しい稜線を安全に楽しむために「そらよん」でLet's Bouldering!
「ハイキングはやるけどアルプスなんて行かないから私には関係ない。」
そう思う方もたくさんいらっしゃるでしょう。でも実は丹沢や奥多摩など関東近郊のハイキングコースにもクサリ場と呼ばれる危険箇所があるのです。
このような場所は高度感があって高所恐怖症の方は、恐怖感からカラダが萎縮し、いつもどおりの歩き方ができなくなってしまうことがあります。
ボルダリングで垂壁の登攀を経験していると、このようなケースに遭遇しても落ち着いて難所を突破することが可能になります。登山の引き出しはたくさんあったほうが安全に山を楽しむことができますので、ぜひボルダリングを登山のトレーニングに活用していただきたいと思います。
山で道に迷ったとき、私たちは動揺するあまり正しい判断を下せないことがあります。そしてさまよい歩き続けた結果、いつの間にか進むことも戻ることもできず進退が極まる危険な場所に導かれることがあるものです。
「このちょっとした崖を降りることができれば林道に出ることができる。」
そのようなケースに遭遇した時、ボルダリングで培った3点支持というクライミング技術が役立ちます。
岩場は、登るよりも降りる行為の方が難しいものですが、ボルダリングは通常ロープを使わず3点支持でクライムダウン(壁を降りる行為)をしますので、ボルダリングで養ったクライムダウンの技術を応用すればちょっとした岩場であれば降りることが可能です。「そらよん」には、クライムアップの課題に加え、クライムダウンの課題もあります。
いざという場面に遭遇した時でも、自力で活路を見出すことができるようボルダリングで3点支持を習得することをお勧めいたします。